株式会社ビーブレイクシステムズの会社概要と特徴
株式会社ビーブレイクシステムズの会社概要と特徴” />
株式会社ビーブレイクシステムズは、2002年7月に設立された東証グロース市場に上場している情報サービス企業です。「システム構築の無駄や非効率を取り除くことが我々の社会的使命である」という企業理念のもと、業務管理・プロジェクト管理を中心とした企業向けの業務システム開発を専門としています。
本社は東京都品川区東五反田に位置し、関西支社(大阪市中央区)と名古屋営業所を拠点に全国展開しています。資本金は233百万円(2020年6月末時点)、従業員数は148名を擁する中堅企業として着実に成長を続けています。
同社の強みは、技術系雑誌等への執筆活動を行うなど高い専門知識を持ったエンジニアが多数在籍している点にあります。最新技術を活用しながらも、顧客の業務要件に最適なソリューションを提案・構築する能力に定評があります。
株式会社ビーブレイクシステムズの沿革と成長過程
ビーブレイクシステムズの歴史は、2002年2月の創業に始まります。同年7月17日に正式設立され、以来20年以上にわたり企業向けシステム開発の分野で実績を積み重ねてきました。
設立初期から業務管理・プロジェクト管理システムの開発に注力し、多くの企業の業務効率化に貢献してきました。その実績と技術力が評価され、2017年6月15日には東京証券取引所(現在の東証グロース市場)への上場を果たしています。
会社名の「ビーブレイク(bBreak)」には、既存の枠組みを「打ち破る(Break)」という意味が込められており、革新的なシステム開発への姿勢を表しています。創業以来、「世界が認めるシステム及びサービスを世に広める活動を通じて、社会の発展に貢献する」という企業理念を掲げ、常に技術革新と顧客満足を追求してきました。
成長過程においては、自社開発のパッケージソフトウェアの拡充とクラウドサービス化に注力。特に2010年代後半からは、クラウドERP「MA-EYES」の開発・提供に力を入れ、企業の業務効率化と生産性向上に貢献しています。
株式会社ビーブレイクシステムズのクラウドERPサービス「MA-EYES」の特徴
ビーブレイクシステムズの主力製品であるクラウドERP「MA-EYES(エムエーアイズ)」は、プロジェクト管理を中心に企業の業務全般をサポートするクラウドERPシステムです。業種や導入方法によって複数のシリーズを展開しており、企業の業務効率化と生産性向上に貢献しています。
MA-EYESの最大の特徴は、低コストでありながら拡張性に優れたセミオーダー型のERPである点です。特にサービス業を主要顧客としており、プロジェクトベースの業務管理に強みを持っています。
具体的な機能としては、以下のような特徴があります。
- プロジェクト進捗管理機能:各プロジェクトの原価予算と日々蓄積される原価実績の数値をもとに進捗率を算出し、売上を自動で計上する機能を備えています。2025年1月には、原価の予算と実績による「自動計算」と数値を直接入力する「手動登録」が併用できるよう機能拡張が行われました。
- 工事進行基準対応:システム開発など長期にわたるプロジェクトを行う場合に必要な「工事進行基準」に対応しており、プロジェクトの進捗率に応じて売上を計上することが可能です。
- 全Web対応:開発環境がWeb対応しているため、複数地点や遠隔地からの開発、複数会社での共同開発がスムーズに行えます。
- データベース統合:ERPと同様の仕組みによるデータベース統合により、複数アプリケーションのデータを統合することができます。
これらの機能により、MA-EYESはプロジェクト収支管理の効率化と精度向上を実現しています。また、顧客の要望や法改正への対応など、標準機能の追加や改修も継続的に行われており、常に最新のビジネス環境に適応したシステムとなっています。
株式会社ビーブレイクシステムズのシステム開発技術と「J-Fusion」
ビーブレイクシステムズは、高度な技術力を持つエンジニア集団として、最新技術を活用した効率的なシステム開発を実現しています。同社の技術的強みを象徴するのが、Javaベースのシステム開発・稼働環境「J-Fusion」です。
J-Fusionは、短期間でのシステム開発を可能とする独自のフレームワークであり、以下のような特徴を持っています。
- システム短期開発の仕組み「フレームワーク」:開発効率を高めるための独自フレームワークにより、従来よりも短期間でのシステム開発を実現しています。
- プログラムの部品化:よく使用される機能をコンポーネント化することで、再利用性を高め、開発工数の削減につなげています。
- 全Web対応:開発環境から運用環境まで全てWebベースで構築されており、場所を選ばない柔軟な開発体制を可能にしています。
- データベースとの統合:データベースとの連携機能が強化されており、データの一元管理と活用が容易になっています。
これらの特徴により、J-Fusionを活用することで、開発、テスト、運用の効率化とそれによる工数の削減=構築費用の削減が可能になります。特に以下のようなニーズを持つ企業に対して効果的なソリューションとなっています。
- 技術者不足や開発コスト削減ニーズ:フレームワークやプログラム部品化により、少ない技術者でも効率的な開発が可能です。
- 複数地点からの開発ニーズ:開発環境のWeb対応により、遠隔地からの開発や複数会社での共同開発がスムーズに行えます。
- データ統合ニーズ:ERPと同様の仕組みによるデータベース統合により、複数アプリケーションのデータを統合することができます。
ビーブレイクシステムズのエンジニアは、技術系雑誌等への執筆活動も積極的に行っており、常に最新の技術動向をキャッチアップしています。その知見を活かし、顧客の業務要件に最適な技術を選定してシステムを提案・構築する能力は、同社の大きな強みとなっています。
株式会社ビーブレイクシステムズの組織体制と企業文化
ビーブレイクシステムズの組織体制は、代表取締役の白岩次郎氏を筆頭に、取締役会と各部門から構成されています。取締役会には監査等委員も含まれており、コーポレートガバナンスの強化にも注力しています。
従業員数は148名(2025年現在)で、平均年齢は32.2歳と若い人材が多く活躍しています。平均年収は約506万円となっており、IT業界の中では標準的な水準です。若い組織ながらも、高い専門性と技術力を持ったエンジニアが多数在籍しているのが特徴です。
企業文化としては、「世界が認めるシステム及びサービスを世に広める活動を通じて、社会の発展に貢献する」という企業理念と、「従業員は常に一流を目指す」という行動指針が浸透しています。技術力の向上と顧客満足を重視する文化が根付いており、多くの社員が技術系雑誌等への執筆活動を行うなど、専門知識の共有にも積極的です。
また、同社は以下のような認定資格を取得しており、セキュリティや品質管理にも力を入れています。
- プライバシーマーク認定(認定番号:17000003)
- JIS Q 27001:2023(ISO/IEC 27001:2022)(認証登録番号:JMAQA-S254)
- JIP-ISMS517-1.0(認証登録番号:JMAQA-C039)
これらの認証取得は、顧客の重要なデータを扱う企業として、情報セキュリティに対する高い意識と体制を整えていることの証明となっています。
加えて、労働者派遣事業(許可番号:派13-306293)や有料職業紹介事業(許可番号:13-ユ-312820)の許可も取得しており、人材サービス面でも信頼性の高い企業であることを示しています。
株式会社ビーブレイクシステムズの東証グロース上場企業としての財務状況
ビーブレイクシステムズは、2017年6月15日に東京証券取引所(現在の東証グロース市場)に上場を果たし、証券コード3986で取引されています。上場企業としての同社の財務状況を見ていきましょう。
資本金は233百万円(2020年6月末時点)となっており、創業から上場までの成長過程で着実に資本を増強してきました。事業構成としては、パッケージソフトウェア事業が売上高の約57%、システムインテグレーション事業が約43%を占めています(2024年6月期)。特にパッケージソフトウェア事業の比率が増加傾向にあり、自社製品であるクラウドERP「MA-EYES」の拡販が進んでいることがうかがえます。
上場企業としての透明性も高く、四半期ごとの決算情報や適時開示情報を積極的に公開しています。決算期は6月末日となっており、年1回の本決算と四半期ごとの決算発表を行っています。
株式の単元株数は100株で、個人投資家にも投資しやすい銘柄となっています。東証グロース市場(旧マザーズ市場)に上場していることから、成長性の高い企業として市場からも評価されています。
監査法人は太陽有限責任監査法人が担当しており、財務諸表の信頼性確保に努めています。また、主要取引銀行としては、三菱UFJ銀行五反田駅前支店、三井住友銀行五反田支店、みずほ銀行五反田支店、三井住友信託銀行本店営業部と取引があり、安定した資金調達体制を構築しています。
企業特色としては、「クラウドERPを開発、販売。低コスト、拡張性あるセミオーダー型に特徴。サービス業が主顧客」と市場で評価されており、特にサービス業向けのERPソリューションに強みを持つ企業として認知されています。
今後の成長戦略としては、クラウドERP「MA-EYES」のさらなる機能拡充と顧客基盤の拡大、新たな業種・業態への展開などが期待されています。また、技術革新の速いIT業界において、常に最新技術を取り入れた製品開発を続けることで、競争力の維持・向上を図っています。
以上のように、ビーブレイクシステムズは東証グロース上場企業として、安定した財務基盤と成長性を兼ね備えた企業であり、今後のさらなる発展が期待されています。