AIの勉強方法
AIを勉強するためのおすすめの方法をまとめると以下のようになります。
入門書や教養書を読んでAIの基礎知識を身につける
「いちばんやさしいAI〈人工知能〉超入門」「絵と図でわかる AI と社会」など、AIの基本的な概念や歴史、社会への影響などを平易に解説した本から始めるのがおすすめ。
オンラインの無料学習サイトやMOOCを活用する
Coursera、Udemy、edX、Google Cloud Trainingなど、AIや機械学習の講座が豊富。動画講義やクイズ、演習問題で実践的なスキルが身につきます。京都大学のKURENAI、東京大学の数理・データサイエンス学習教材など大学の公開講座も有用。
Pythonなどのプログラミング言語の基礎を学ぶ
AIの実装にはPythonが広く使われています。文法の基礎からデータ処理、機械学習ライブラリの使い方まで一通り学びましょう。
体系的にAIをカリキュラムで学ぶ
オンラインや通学のプログラミングスクールでは、AIエンジニアを目指すコースが充実。カリキュラムに沿って効率的にスキルアップできます。
実際にコードを書いて手を動かす
サンプルコードを実行、改造したり、簡単なAIアプリを自分で開発してみます。分からないことはオンラインで質問したり、本やサイトで調べて独習が可能。
勉強会やイベントに参加してコミュニティとつながる
AIの勉強会に参加して情報交換したり、ハッカソンなどに出てスキルを試してみます。仲間と一緒に学ぶことでモチベーションが上がります。
入門書や教養書を読んでAIの基礎知識を学習
AIの基礎から最新動向まで幅広く学べる良書が多数出版されています。まずはこれらの入門書や教養書を通してAIの基本をおさえることから始めるのがよいでしょう。
AIの全体像を掴むのに最適なのが、『人工知能は人間を超えるか ディープラーニングの先にあるもの』や『教養としてのAI講義 ビジネスパーソンも知っておくべき「人工知能」の基礎知識』です。前者は人工知能の第一人者である松尾豊教授による書籍で、後者は世界的名著の著者の愛弟子による人工知能の仕組みと実用性を徹底的にやさしく解説した本です。
AIの中でも特に注目されているディープラーニングについては、『イラストで学ぶ ディープラーニング 改訂第2版』がおすすめです。ディープラーニングの理論をカラーのイラストでわかりやすくまとめた入門書で、ニューラルネットワークの基本からツールの使い方まで紹介されています。
、最新のトピックである生成AIについては『教養としての生成AI』が参考になります。ChatGPTやStable Diffusionなど一般ユーザーも使える生成AIサービスの特性や活用法、AI時代に人間が鍛えるべき能力などを人工知能研究の第一人者が解説しています。
マンガ形式でAIの基礎が学べる『マンガでわかる人工知能』や、図解とシンプルな説明でまとめられた『いちばんやさしいAI〈人工知能〉超入門』なども、知識のない人でも理解しやすい入門書として適しています。
オンラインの無料学習サイトやMOOCを活用してAIを学ぶ
MOOCとは、Massive Open Online Courses(大規模公開オンライン講座)の略称で、インターネット上で誰もが無料で受講できる大規模な講義のことを指します。オンラインで提供される本格的な大学レベルの講義を無料で受けられます。
ただし英語のコースが多いため、機械翻訳など活用すると効果的に学べるでしょう。
世界中の大学や企業が提供する多岐にわたるオンラインコースを受講できます。AIや機械学習の基礎から応用まで幅広く学べます。一部のコースは無料で受講可能です。
ハーバード大学、MITなどの世界トップクラスの大学と提携し、無料のオンラインコースを提供しています。ビジネス、コンピュータサイエンス、データサイエンスなどの分野のコースが充実しています。
世界中の講師が提供する多様なオンラインコースを受講できます。プログラミングやAI関連のコースも多数あり、一部は無料で受講可能です。
Google、Nvidiaなどの企業も参加するMOOCプラットフォームで、コンピュータサイエンスやAIに特化したコースを提供しています。未経験者から上級者まで、レベル別のコースが用意されています。
日本の大学などが提供する無料のオンライン講座を受講できるサービスです。AIやデータサイエンス関連の講座も充実しています。
無料のオンライン機械学習コースを提供しており、実践的なプログラミングスキルが身につきます。
PythonなどのAIプログラミング言語の基礎を学ぶ
Pythonは機械学習と親和性が高いプログラミング言語と言われています。理由は機械学習関連のモジュールが充実しているため。AIプログラミングに必要なPythonの基礎力が身につけましょう。
- Pythonの文法や基本的なデータ型(数値、文字列、リスト、辞書など)を理解しましょう。if文、for文などの制御構文の使い方を学びます。
- NumPyやMatplotlibなどの基本的なライブラリの使い方を学びます。NumPyは数値計算、Matplotlibはグラフ描画に使われます。
- Pandasを使ったデータ処理の方法を学びます。データの読み込み、加工、集計、可視化などができるようになります。
- scikit-learn(sklearn)を使った機械学習の基本的な流れを理解します。教師あり学習の分類や回帰、教師なし学習のクラスタリングなどを実装できるようになります。
- TensorFlowやPyTorchなどのディープラーニングフレームワークの使い方を学ぶ。ニューラルネットワークの構築、学習、評価の一連の流れを実装できるようになります。
- 実際のデータを使って、データの前処理から機械学習モデルの構築、評価までを一通り経験しましょう。理論だけでなく実践力を身につけます。
Pythonのドキュメントは、無料でネットに公開されているものがほとんとで、学習用のコンテンツも大量にあります。
Welcome to Python.org(Python公式ドキュメント)
体系的なAIのカリキュラムで学ぶ
体系的にAIをカリキュラムで学ぶためには、以下のような要素を含むプログラムが効果的だと考えられます。学生のうちから、何年もかけて学ぶ内容で、かなりの時間がかかることは覚悟したほうがいいでしょう。
基礎知識の習得
- 数学(微分積分、線形代数、確率統計)
- コンピュータサイエンスの基礎(アルゴリズム、データ構造など)
- 機械学習の基本概念(教師あり学習、回帰と分類など)
理論と実践の融合
- 機械学習アルゴリズムの理論的背景の理解
- 実データを用いた機械学習の実践
- プログラミングスキルの習得(Python, TensorFlowなど)
応用力の養成
- 現実の課題に対してAIを活用したソリューション提案
- プロジェクト型演習によるチームでの課題解決
- 企業・自治体等と連携した実践的な学習
倫理とAIの社会実装
- AIを取り巻く倫理的・法的問題の理解
- AIの社会実装に向けた課題の認識
- 技術の可能性と限界の理解
カリキュラム全体を体系的に設計し、科目間の関連性を持たせることが重要です。関西学院大学の「AI活用人材育成プログラム」では、全10科目を一から開発し、有機的に組み上げています。
文部科学省の「数理・データサイエンス・AI教育プログラム認定制度」では、リテラシーレベル・応用基礎レベルのモデルカリキュラムが定められており、各大学の取り組みの参考になります。
関連 数理・データサイエンス・AI教育プログラム認定制度:文部科学省
実際にAIのコードを書く
個人でPythonを使ってAIを学習するのに適したサービスがいくつかあります。
これらのサービスを使えば、個人でもPythonを使ってAIの実装を学習することができます。ブラウザさえあれば環境構築不要ですぐに始められるので、AIの学習に取り組んでみてください。
Google Colaboratory (Colab)
Google が提供する無料のクラウドベースのJupyter Notebookサービスです。GPUやTPUも無料で使えるので、ディープラーニングの学習に最適です。環境構築不要でブラウザ上ですぐにPythonのコーディングを始められます。
Kaggle
データサイエンスのコンペティションプラットフォームですが、無料でJupyter Notebook環境を使えます。多くのデータセットやチュートリアルが利用でき、他のユーザーのコードも参考にできます。
PyQ
Pythonに特化したオンライン学習サービスです。ブラウザ上でPythonのコーディングを練習でき、AIや機械学習の問題にも取り組めます。一部は無料で利用可能です。
Aidemy
AIやデータサイエンスのオンライン学習プラットフォームで、Pythonの基礎からディープラーニングまで学べるコースがあります。無料プランと有料プランがあります。
SIGNATE Quest
データサイエンスのオンラインラーニングサービスで、実データを使った演習問題に取り組めます。Pythonの基礎講座なども充実しています。
AI勉強会やイベントに参加してコミュニティとつながる
AI勉強会やイベントに参加してコミュニティとつながるには、以下のようなポイントがあります。
興味のあるAI勉強会・イベントを探す
AIに関する勉強会やイベントは多数開催されています。自分の興味や目的に合ったものを探しましょう。
無料のAI実践勉強会が毎週開催されている
生成AIに関するセミナー・勉強会・イベントが多数掲載されている
参加費無料の国内最大級AI体験型イベント
事前登録して参加する
多くの勉強会・イベントは事前登録制です。参加方法を確認して申し込みましょう。
文部科学省主催の生成AIオンライン研修会は事前申込制で参加無料。
AI・人工知能EXPOなど。最新情報がエられるAI展示会にも事前登録が必要です。
オンラインコミュニティに参加する
最近はオンラインでのAIコミュニティも活発です。Discordなどを活用しましょう。
関連 Discordコミュニティへの参加方法について – Tech Forward マガジン
AI/Web3に興味ある人のDiscordコミュニティを運営しています。参加方法はDiscordの招待リンクから登録。
AIの勉強方法のまとめ
- AI関連を勉強するには、書籍や有料・無料の講座の受講、イベント参加などの方法があります。
- 体系的に学ぼうとすると、年単位で時間がかかり、社会人にとっては現実的では有りません。
- 有料スクールなどでは、6ヶ月程度にまで学習期間を短縮できますが、受講料が高額です。